中医学豆知識

中医学とは

中医学は、中国で数千年前の原始医療活動の経験から発足し、長い歴史の中で体系化されてきた基礎理論と、その上に膨大な臨床経験のデータに基づき発展してきた独特な理論システムを持った伝統医学です。中医学はその後も現代に至るまで研究・発展を続け、今の現代中医学へ変貌を遂げます。

中医学の特徴とは

中医学は人の全体及び人と自然との関連性を重要視し、理論として整体観念(全体観)の思考様式と弁証論治の診断治療思想という2つの特徴があります。診察は望診(ぼうしん)、聞診(ぶんしん)、問診(もんしん)、切診(せっしん)の「四診」と呼ばれる方法を用います。治療の手段として、主に自然由来の生薬を使用し、ほかには鍼灸、あん摩、気功などの手段も使います。治療の指導思想について、西洋医学では病名を決める上に病巣を合成薬や手術で攻撃する事が多いことに対して、中医学では「証」を決め、身体全体の改善と発病因子を取除くことの両方から治療を施すことが多いです。

漢方とは

私たちが現在耳にする「漢方」とは、約6世紀ごろ、中国起源の中国伝統医学(中医学)が中国から直接、あるいは朝鮮半島を経由して日本へ伝来し、中医学をベースに日本で派生し、独自に発展した東洋医学のことです。江戸中期に、オランダの医学「蘭学」と区別するため「中国(漢)の医学」という意味から「漢方」と名付けられました。ルーツは同じですが、漢方と中医学には区別があります。

整体観念(せいたいかんねん)

中医学の特徴の一つに、人・自然・人体内部の三つの要素は、統一体であると考え、「整体観念(全体観)」と呼ばれています。「整体」とは、統一性と完備性と言う意味です。中医学は人と自然界との関係を最も重視し、人体内部においても、各臓腑や器官・組織は相互に影響しあう関係にあり、常にバランスを保っていると考えられています。

弁証論治(べんしょうろんち)

弁証論治は「弁証」と「論治」に分けられ、中医学における独特な診断・治療法です。
「弁証」は、疾病の発生、またその過程に現れる各症状と症候を把握し、各段階における疾病の原因・メカニズム、疾病に関わる臓腑、疾病の性質、疾病の変化などの現象を総合的に分析して、結論として「証」に総括することです。 「論治」とは、治療原則として具体的な治療法を論じることであり、証に従い、それぞれの確立した証に応じて、適切な治療を行うことです。
中医学では、異なった疾病であるのに同じ中薬が処方され、同じく疾病では異なる治療方法があります。「同病異治、異病同治」の方法があります。

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