中医学豆知識

漢方医学・漢方薬とは

漢方医学とは2000年以上の歴史を持つ中国の伝統医学(中医学)が6世紀頃に日本に伝来し、日本の風土や人々の体質にあわせて独自に発展した医学です。漢方薬は漢方医学において使われる薬で、自然界にある植物や動物、昆虫、鉱物などの天然成分を加工してできた生薬を長年の理論や経験に基づき作られています。それぞれ四気・五味・帰経・作用の性質を持ち、どんな効能で、どの臓腑に働きかけるかが分類されています。これについては後ほどそれぞれ詳しくご説明しましょう。

漢方薬の由来にはどんなものがあるでしょう?

漢方薬を構成する生薬には大きくわけて植物性、動物性、鉱物の三つがあります。 一番多いのは植物由来のもので、皆さんもご存じの「葛根」「御種人参」「紅花」などです。植物の花や果実だけでなく、その根や葉、種などそれぞれ部位によっても異なる薬効を持っています。 動物由来のものは薬としての効果も高いとされ、代表的なものには「鹿角」「亀板」「牛黄(牛の胆石)」などがあります。 また鉱物類由来の生薬には「石膏」「竜骨」「水晶」などがあります。

漢方薬(中薬)の四気とは?

漢方薬とはいくつかの生薬(中薬)を組み合わせたものをいいますが、その生薬ひとつひとつにはそれぞれ性質(気)があります。四気とは「寒・涼・熱・温」の4つの性質のことで「四性」とも呼ばれます。「寒・涼」は身体を冷やし「熱・温」は身体を温めることでそれぞれ疾病を治療します。実際には比較的穏やかで体を温めも冷やしもしない「平性」を含めて五性となっています。

漢方薬(中薬)の五味とは?

「五味」とは、「酸・苦・甘・辛・鹹」の5つの味のことです。 順に、「酸っぱい・苦い・甘い・辛い・しおからい」を表し、酸味薬は収める(収斂)作用、苦味薬は固める作用、甘味は緩和や調和の作用、辛味は発散作用、鹹味はやわらかくする(軟堅)作用など、それぞれに効能があります。

漢方薬の帰経とは?

帰経とはそれぞれの生薬が、五臓六腑のどの臓腑、経絡に選択的に作用するかを指しています。帰経はひとつだけとは限らず複数の場合もあります。例えば便秘の治療等によく使われる「大黄」の帰経は脾・胃・大腸・肝です。

漢方薬の作用とは

漢方薬の「作用」とは、その薬の持つ薬効のことで、その働きから数多の種類に分類されています。代表的なものを掲げると、解表薬、清熱薬、解毒薬、瀉下薬、去湿薬、化痰薬、止咳平喘薬、安神薬、理気薬、理血薬、消食薬、補気薬、養血薬、滋陰薬、助陽薬などがあります。

漢方薬の剤型

剤型とはくすりの形のことです。日本では生薬を煎じてエキス分を抽出し顆粒にした顆粒剤が現在の主流ですが、煎じて作る湯剤(煎剤とも呼ばれます)や、粉末にした散剤(さんざい)、蜂蜜などで丸くした丸剤(がんざい)、錠剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤、また外用の軟膏や洗剤、スプレイ剤などもあります。

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